命の大切さを伝えるPPT絵本制作 by附属高校生

こども学科には,キャッチ・コピーがあります。「育もう いのちを見つめる やさしさを」です。「脳と心」という一般教養の授業で,大学生と来年度入学する附属高校の生徒が合同の授業を受講しています。「脳と心」の授業で,こども学科のこのコピーを基に,命の大切さを伝えるPPT絵本の制作に取り組みました。

先ずグループで話し合ってストーリーを考え,分担を決めてペイントで絵を描き,PPTに絵を挿入し,テキストボックス等で文字を入れ,PPT絵本を完成させるという課題です。本年度の高校生は,次に紹介するようなPPT絵本を制作してくれました。

作品①:ドングリから芽が出て,生育する過程の困難さに耐えながら,やがて大樹に成長する姿に,命の大切さを伝えるというようなストーリーの作品です。

 

作品②:赤ちゃんが生まれ,健康に成長することは,決して当たり前のことではなく,多くの危機を乗り越え,大切に育まれる一種の奇跡のような過程を経たものであることから,ひとつしかない命の大切さを伝えるというようなストーリーの作品です。

 

絵の出来栄えは,ペイントでの制作に馴れていないとはいえ,ギリ C評価 というところでしょうか?? ストーリーは,上手くできていると思います

初め,高校生たちは,グループワークに馴れずなかなか上手く進めることができていませんでした。大学生たちは,「ルーティーンです」 と言っていたように,スムーズにグループで話し合い,役割分担を決め,制作に取り掛かっていました。さすがに,一日の長があると,高校生たちも驚いていました。このような場面を見ると,大学生たちの成長を感じます。さすが,お兄さんお姉さん。良い見本になっています。

来年度入学すれば,違う高校出身の同級生や,年上の先輩たちとグループワークをする機会が多くあります。また,幼稚園・保育園・小学校などに就職すると,自分より10歳20歳年上の同僚とグループワークをしたり,担当クラスをリーダーとしてまとめたりもしなくてはいけません。この授業を通して,大学での授業はどのようなものであり,大学生たちはどのように課題に取り組んでいるのかを直接体験して感じたこと・知ったことが多少なりともあったと思います。そのようなこともこの授業の目的の1つのように思います。

高校生たちは,普段とは違う環境・雰囲気の中,よく頑張ったと思います。たいへんよくできました。

はやぶさ2:STEM教育

12月6日午前2時30分前,小惑星探査機「はやぶさ2」から放されたカプセルが,オーストラリアの上空で,流れ星のような火球として観測され,地球に帰還したことが確認されました。

 大気圏再突入カプセル

 リュウグウへの着陸

小惑星「リュウグウ」は,地球から約2億8000万Kmの距離で,光速で約15分という近距離にあります。はやぶさ2は,2014年12月に打ち上げられ,リュウグウ到着後,2019年7月から2回目のタッチダウンを始め,リュウグウの地表に金属弾をぶつけ,クレーターができる際に飛び散って積もった地中の砂や石を採取するミッションに挑みました。

リュウグウに到着し,タッチダウンを始めることまではプログラミングで指令を出せますが,地球との通信が難しため,最終段階の着陸する場所は,カメラ・高度計・AIを駆使し,自動運転で着陸点を決定し,ミッションを遂行するものであったとのことです。

topics_20201218_hayabusa2-02.jpg サンプリング装置・採取サンプル

2020年12月15日,リュウグウのガスサンプル,砂粒状のサンプルを採取したことが確認されました。特に,ガスサンプルは,地球圏外から気体状態の物質のサンプルリターンは,世界で初めての快挙です。2010年6月の「はやぶさ」以来の一連のミッションの成功で,サンプルリターン技術は,日本のお家芸といわれ,日本のこの分野での科学技術力の高さを示すものとなりました。はやぶさ2のカプセルは,リュウグウからのサンプルということで,リュウグウからの玉手箱と呼ばれています。今後,分析が進み,地球の水はどこから来たのか? 生命を構成する有機物はどこでできたのか? といった太陽系の誕生・生命誕生の秘密が解き明かられることが楽しみです。

小惑星探査機の打ち上げ,および,イオンエンジン・自律航法・標本採取・サンプルリターンの技術は,概していれば,STEMの総結集です。STEMとは,Science(科学),Technology(技術),Engineering(工学),Mathematics(数学)の頭文字を繋げた造語です。STEMを修得した人材育成を目指すSTEM教育の重要性は,2011年1月のアメリカ オバマ大統領による「2011 State of the Union Address(2011年一般教書演説)」以来,広く知られるようになりました。日本では,2020年度から小学校で全面実施された学習指導要領において,プログラミング教育の導入という形で知られるようになりました。

こども学科の2年次生が受講する「理科」,3年次生が受講する「理科指導法」では,STEM教育を担える小学校教員を養成することを目指した授業を実践しています。学生は,STEM教育指導方法の検討,STEM教材の開発などに取り組んでいます。

理科教育に携わる者として,学生たちが小学校教員となり,将来,JAXAの職員などとして,小惑星探査に携わるようなSTEM人材を育てるような教員となってくれることを期待しています。そのためのしっかりとした小学校教員養成を実践していきたいと思っています。

写真:(c)宇宙航空研究開発機構(JAXA)
参考:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47192110Q9A710C1MM0000 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201206/k10012748501000.html https://www.jaxa.jp/press/2020/12/20201214-1_j.html https://www.isas.jaxa.jp/topics/002522.html
https://www.isas.jaxa.jp/topics/002526.html

オリオン座 観よう

冬の夜空のスターといえば,オリオン座ですね。

 撮影:国立天文台

小学校4年生の時,「月と星」の単元で,冬の大三角を勉強したことを憶えている方も多いと思います。ペテルギウス(オリオンの右肩)の明るさが,観測50年で最も暗くなっていることが懸念されていました。「超新星爆発説」「ペテルギウス自身が出したガスのせい説」などなど諸説が飛び交っていました。ですが,最新の観測結果では,以前の明るさを取り戻しつつあることを示し,しばらく爆発の恐れはなさそうとのことです。

 ペテルギウス 撮影:国立天文台

オリオン座には,多くの方の思い入れがあると思いますが,私もその一人です。院生の時の冬の時期,帰りにバスを待ちながら,六甲山の中腹から,近景に神戸の夜景,遠景に大阪湾,それら上空にVRゴーグルで見たような,オリオン座が夜空一面に広がっているのを見るのが楽しみでした。今日も晴れないかな,雲がかかっていないといいなと思いながら,帰りのオリオンを見るのが楽しみに,論文を書いていました。壮大な自然事象に大きな感動をし,古代の人々が星座に思いを馳せ,物語を想像したことがよく理解できる体験でした。

研究者の性としてはわかりますが,天文学者の中には,超新星爆発が観測できないと考える人もいるようで・・・,オリオン好きとしては,性を越して業ではないかと複雑な思いがします。

大阪では,12月,19時:東の空~24時:南の空~4時:西の空で観られます(凡そです)。キリリとした空気の中,暖かい服装で,澄んだ冬の夜空を観察するのも,この時期の楽しみであります。

最近になって,ペテルギウスの大きさ・地球までの距離がこれまで考えられていたことと違うようだというようなことも明らかになったようで,よく知られ,観測もされて来ましたが,まだまだ新たな発見もあるようです。On Line授業の中,いつもよりは少し時間を自由に使えるのではないかと思います。爆発はまだ先のようですが,言いたいことは,つまり,見られるうちに,オリオン座を観ましょう。

参考:https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/010600006/ https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/022700132/

学生主体の授業風景

小学校教諭免許状の取得を目指す4年生。
この日は、自分たちが考えた学級活動の授業内容(話し合い活動)を、全員で体験してみました。

 

 

 

 

 

この日の授業担当者は、授業外で企画を練り教材を準備して臨みました。
「小学校6年生が卒業を前にした時期に、学級として行いたいこと」
「お楽しみ給食のメニュー案を、学級としてまとめる」
といった話し合いの柱を立て、皆で実体験しました。
授業担当者は、合意形成の難しさを実感しながらも、皆の意見に耳を傾けようと努力していました。

この中には、あと数ヶ月で小学校の教壇に立つ4年生もいます。
学びがいのある楽しい授業を行う教員になることを目指して、日々努力をしています。

3年生の就職活動、本格始動!

2020年11月17日(火)に3年次生向けの「就職活動スタートアップセミナー in Autumn」を実施しました。
3年生の大多数が参加し、メモを取りながら真剣に取り組んでいました。

 

 

 

 

 

第1部はリクルートキャリアからの就活準備に関する講座、第2部は就職希望先に応じて、4カ所の面接体験(保育所・施設、幼稚園、小学校教員、企業)、志望動機作成講座、自己分析講座を受けました。
約3時間にわたったため、終わったときには暗くなっていましたが、学生たちの目にいつもと違う輝きを感じました。
コロナ禍にめげず、納得のいく就職先を見つけてほしいと、切に願っています。

こども学科・川田朱夏さん 卒業生・佐藤友佳さん 祝勝会

10月の陸上日本選手権 女子800mで優勝したこども学科3年・川田朱夏さん,女子やり投げで優勝したこども学科卒業生・佐藤友佳さんの祝勝会が開催されました。

祝勝会では,附属幼稚園の園児のかわいいお祝いや,敬愛高校の生徒の校舎の窓からのお祝いもありました。

明るい話題の集まりで,学園の団結も感じられた,とても晴れやかでこころ温まる祝勝会となりました。

本日のような祝勝会が何度でも開催されることを期待したいと思います。

「あいサポート運動」講習受講しました

2020年11月4日(水),実習基礎セミナーⅡの授業で「あいサポート運動」の講習を受講しました。

 講習受講 VTR視聴

 

 手話講習 手話練習

 

「あいサポート運動」とは,誰もが、多様な障がいの特性、障がいのある方が困っていることや、障がいのある方への必要な配慮などを理解して、障がいのある方に対してちょっとした手助けや配慮などを実践することにより、障がいのある方が暮らしやすい地域社会(共生社会)の実現をめざす運動です。

将来,教育者・保育者を目指している学生たちには,多くのことを学ぶ機会となったと思います。今日学んだことを,将来の職場だけでなく,自然と街中でできる人になってもらいたいと願います。

夜景 遠望

大学から見える天王寺・京橋の夜景です。

 天王寺 遠望

 京橋 遠望

NPO新日本三大夜景・夜景100選事務局が選ぶ「日本の夜景100選」に,東大阪市役所から眺める夜景は選ばれていますが,本学から見る夜景もとてもきれいです。これからの時期,4年次生は夜景を見ながら,卒業論文完成に向けて追い込みです。遠望に,あべのハルカスが良く見えます。グランシャトーは見えません。

卒業研究論文・中間発表会 後半 開催

10月8日(木),卒業研究論文の中間発表会(後半)を開催しました。

後期授業が開始され,間もない時期ですが,学生たちは現在まで取り組んでいる卒業研究論文を発表しました。よく進めているなぁと思う学生もいれば,副指導教員への提出まで2ヶ月なのにできるかなぁ?と心配になる学生もいました。本当に完成できるのか?サスペンス映画を観るよりドキドキします。

卒論提出まで,あと少し。頑張って完成あるのみ 

ちなみに,学生たちは次のようなテーマの卒論に取り組んでいます。

「子どもの自尊感情を高めるための授業作り~他者を尊重し,自己をつくる教育~」「授業の中での子どもの「発言」がもつ意味とは」「子どもの発達を支える絵本教材に関する研究」「大学生の自閉症理解」「水族館の魅力」「おもちゃの発祥を探る~縄文時代から現代のおもちゃについて~」「スポーツをするのに筋力トレーニングをするのはなぜか」「ディズニーランドとディズニーシーは老若男女に愛され魅了されるのはなぜか」「ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』における内面描写と人間関係」「淀川と地域の人々との関わり」・・・

川田朱夏さん 2冠達成 30年ぶり快挙

川田朱夏さんが,陸上日本選手権 女子800mで優勝しました。

【女子800m】表彰式 2020年 女子800m 優勝

 2018年 女子400m 優勝

川田さんは,2018年に女子400mで優勝,そして,2020年に女子800mで優勝しました。

これは,1988年に女子400m,1989年に女子800mで優勝した山地佳寿美さん以来の快挙です。

400mはクラウチングスタートで自分のレーンの中を走る短距離種目,800mはスタンデングスタートで位置取りや駆け引きのある中距離種目です。この両方を制する力がある選手が日本に30年ぶりに誕生したのです。

なんと凄いことでしょうか!! この偉業に注目が集まってほしいです。

 陸上日本選手権 女子400m 女子800m 優勝者リスト