オリオン座 観よう

冬の夜空のスターといえば,オリオン座ですね。

 撮影:国立天文台

小学校4年生の時,「月と星」の単元で,冬の大三角を勉強したことを憶えている方も多いと思います。ペテルギウス(オリオンの右肩)の明るさが,観測50年で最も暗くなっていることが懸念されていました。「超新星爆発説」「ペテルギウス自身が出したガスのせい説」などなど諸説が飛び交っていました。ですが,最新の観測結果では,以前の明るさを取り戻しつつあることを示し,しばらく爆発の恐れはなさそうとのことです。

 ペテルギウス 撮影:国立天文台

オリオン座には,多くの方の思い入れがあると思いますが,私もその一人です。院生の時の冬の時期,帰りにバスを待ちながら,六甲山の中腹から,近景に神戸の夜景,遠景に大阪湾,それら上空にVRゴーグルで見たような,オリオン座が夜空一面に広がっているのを見るのが楽しみでした。今日も晴れないかな,雲がかかっていないといいなと思いながら,帰りのオリオンを見るのが楽しみに,論文を書いていました。壮大な自然事象に大きな感動をし,古代の人々が星座に思いを馳せ,物語を想像したことがよく理解できる体験でした。

研究者の性としてはわかりますが,天文学者の中には,超新星爆発が観測できないと考える人もいるようで・・・,オリオン好きとしては,性を越して業ではないかと複雑な思いがします。

大阪では,12月,19時:東の空~24時:南の空~4時:西の空で観られます(凡そです)。キリリとした空気の中,暖かい服装で,澄んだ冬の夜空を観察するのも,この時期の楽しみであります。

最近になって,ペテルギウスの大きさ・地球までの距離がこれまで考えられていたことと違うようだというようなことも明らかになったようで,よく知られ,観測もされて来ましたが,まだまだ新たな発見もあるようです。On Line授業の中,いつもよりは少し時間を自由に使えるのではないかと思います。爆発はまだ先のようですが,言いたいことは,つまり,見られるうちに,オリオン座を観ましょう。

参考:https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/010600006/ https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/022700132/