未分類」カテゴリーアーカイブ

SDGs実践紹介:「こども学 for SDGs」へ向けて Vol.1

こども学科SDGs宣言してから、2ヶ月が過ぎました。この宣言をこども学科に提案してくれた杉本剛先生からの記事を紹介します。


こども学科・教員の杉本剛です。自然認識研究を中心に,理科教育学のいろいろな領域の研究をしてきました。近年は,Society5.0の実現に向けた科学技術イノベーションを牽引する人材育成に貢献する理科教育・STEM教育のあり方について研究しています。

SDGsを知ったきっかけは,Webニュースやスーツのフラワーホールのバッジを見かけたことでした。そうそう,先日の通勤の時,阪急のSDGsトレインに乗りました。ラッピングトレインで,車内全面にもステッカーやポスターが貼ってあって,目の前には Goal 14:海の豊かさを守ろうのステッカーがありました。いつもは大好きな坂本龍一さんの音楽を愉しみながらの通勤ですが,この時は気が付くと,世界の海洋環境保全のことを考えていました。効果絶大・・・。

2018年4月に,こども学科に着任しました。大学の授業は,教員が,何について,何で教えるのかを考えるので,責任の重さとおもしろさを感じています。ひとつの例を紹介します。「水と環境」という授業で,LOUIS VUITTON FORESTを題材にしています。LVのラグジュアリブランドが,長野県小諸市にある森林の整備事業に出資して造営している森です。CSR;Corporate Social Responsibilityやカーボン・オフセットによる自然環境保護などについて学ぶ資料にしています。SDGs の目標との関連では,Goal 15:陸の豊かさも守ろう,Goal 12:つくる責任つかう責任があたるでしょうか。サステナブルな社会や自然環境をつくりまもることは,次代の子ども達が生きる基盤をつくりまもることになります。世界が協同して取り組んでいるSDGsの実現と関連させながら,そのために世界各国・企業・NPO・そして自分には,何ができ何をするべきであるのか?について考察する授業にしています。国際的な課題に対して知識・意識が高く,解決策の提案・実行できる人材育成や教員・保育者養成に繋がればと願っています。少しでも興味を持った本学の学生さんは受講登録してください。高校生の皆さんは入学し受講してください,待っています(本気)。

「こども学 for SDGs」をキーフレーズに,こども学科では精鋭の教員が,こども学・臨床教育学・文学・音楽・情報教育学・ユニバーサル教育・教育学・保育学・発達心理学・英語教育学など多岐な学問領域で,SDGsの実現に向けた取組を展開しています。


次回以降、こども学科の先生の取組について紹介していきます。お楽しみに。

Let’sエンジョイ ゆめときぼうの わくわくぱーく

今年もまた暑い日々が続きます。暑さのあまりやるべきことを忘れてしまうというのは単なる言い訳ですが、7月28日に開催された「こども応援ひろば2019 part1」での学生の様子をお届けします。

こども応援ひろばは、東大阪大学が、近隣の親子に楽しい時間を提供するために開催するお祭りです。こどもたちに楽しんでもらうための様々な遊び・ゲームをこども学科4回生が中心となって準備し、1回生が運営をサポートします。1回生の役割は、受付・来場者用駐輪場整理・パプリカダンス・会場後片付けです。イベントの開催を支える重要な役割であり、親子とも触れ合うことができます。仕事内容は駐輪場整理でも、子ども2人を自転車に乗せてくる母親が自転車を止めることが大変だということを知ったと思います。

では、いくつか写真を紹介します。

受付を担当する1回生です。

こども研究センターも、「つってつってつりまくれ」や「きらきら変身フォトジェニック」等を楽しむ会場となっています。

教室もボーリング会場と化しています。

9号館1階には、子どもたちとパプリカを踊る1回生とトライくんがいます。やはりトライくん人気がありますね。

この経験を自分たちが主体となる3年後の「こども応援ひろば」に生かしてくれたらと思います。

 

ピアノと音楽作成

東大阪大学の丹山ゼミといえば、パーカッションアンサンブルコンサートが有名なのは、このブログでも紹介したとおりですが、それだけではありません。4回生前期末の発表会は、ピアノソロ演奏・ピアノ連弾・音楽作成です。

7月25日(木)10時30分 832教室にて、4回生のゼミ発表会が開催されています。前回のブログで紹介した3回生の発表会の前の時間帯です。同時間帯にこども学科の別イベントがあり、私は見に行くことは出来ませんでしたが、写真を紹介します。

 

ゼミでの発表会

前期授業期間がまもなく終了となります。こども学科でも、前期の集大成となるイベントが数多く実施されています。

その中の一つ、丹山ゼミ三回生によるCD制作・ピアノソロ発表会の様子をお伝えします。2019年7月25日 13:00~ 832教室、CD作成4名とピアノソロ8名の発表会です。

 

CD作成の発表では、発表者の曲紹介や先生からの講評もありました。打楽器の使い方や音量など、来年に向けての課題についての指導もあります。特に、タイトルが曲として表現できているのかなど、自分で演奏する以外にも音楽で表現することができることを学生に伝えていたように思います。まだ、ゼミでの活動を初めて3ヶ月の時期の作品を聞くことで、冬のコンサートへの期待が膨らみました。

続いて、ピアノソロ8名の発表です。ゼミ内での発表とはいえ、発表本番という緊張感がこちらにも伝わります。一発勝負の経験は、今後、自分を試される様々な場面で力となるでしょう。

2分で800m走るということ

男子100m走の盛上がりもあり、注目の高い第103回日本陸上競技選手権大会ですが、こども学科の学生も出場しています。女子400mに2年次の川田彩夏さんと1年次の大西愛永さん、女子800mに川田彩夏さんがエントリーしています。日本の頂点を決める大会への出場です。

女子800mでは、川田彩夏さんが決勝まで進み2位となりました。終始1位を狙える位置で走る積極的なレースは見る人を惹きつけますね。レースは動画で見ることができます。

小学校算数の文章題でもっとも有名なものの一つが旅人算です。「高井田さんは1分間に80m歩きます。川田さんは2分間で800m走ります。高井田さんが川田さんの家から帰るとき、川田さんの家に忘れ物をしました。高井田さんが川田さんの家を出発して歩き始めてから3分後に、川田さんが高井田さんに忘れ物を届けるために家を出発して走りだしました。川田さんが出発してから高井田さんに追いつくまでの時間と、川田さんの家から追いついた場所までの距離を求めなさい。」

こども学科には小学校の先生を目指す学生がいますが、このような問題を小学生に教えるのはなかなか難しいことです。考えすぎるがゆえに、このような問題が苦手な子もいます。「忘れ物を手にして走ったら遅くなるのではないか?」「高井田さんの家が近かったら追いつく前に家に着いてしまうのではないか?」「そもそも忘れ物に気がついたらまず携帯に電話するのではないか?」「いや、忘れ物が携帯電話だったから連絡できなかったのではないか?」など、考えれば考えるほど解けなくなってしまいます。2分間で800mを走るという川田さんの速さをありえないと考えて、出題ミスではないかと考える子どももいます。でも、この信じられないスピードは現実なのです。

筆者も子どものころ、現実では考えにくい設定が苦手でした。こども学科から誕生する小学校の先生には、できるだけ子どもが余計なことを考えない、現実的な設定の文章題を子どもに与えてもらえたらと願います。そして、旅人算には、2分間で800m走る川田さんを登場させて、子どもたちを驚かせてください。

参考までに、上の問題の答えです。

800÷2=400(川田さんのm/分) 80✕3=240m先にいる高井田さん 240÷(400-80)=0.75 (1分間で320m追いつくので0.75分で追いつく) 60✕0.75=45秒 400✕0.75=300

答 45秒後に家から300mのところで追いつく

別解

川田さんの速さと高井田さんの速さの比は400:80=5:1したがって同じ距離を進むためにかかる時間は1:5。追いつくまでに移動した時間の差が3分なので、3÷(5-1)=0.75分(川田さんの走った時間)

3分先にスタートした相手に1分もかからずに追いつくというのは驚異的です。

幼稚園見学

6月19日の1年次実習基礎セミナー授業は附属幼稚園の見学と、見学後のレポート作成でした。

教室に集合し、見学のねらいを再確認します。

見学は3チームに分かれて、年少・年中・年長クラスをローテーションで回ります。遊び方の違い、部屋の違い、製作物の違いなど、1才の差が大きな差であることが分かります。この日は、基本的に園児や先生の様子を教室の片隅から見るだけなのですが、大勢の学生に関心を持ち、近づいてくる園児もいました。そのかわいらしさが、見学した学生の意欲をさらに引き出してくれるでしょう。

園内に、短期大学部実践保育学科2年次の実習生の姿もありました。実習生が先生として子どもに接する姿も、こども学科1年次学生にはよい刺激になったのではないでしょうか。

全学年を見た後に集合して、名倉先生の話を聞きました。幼稚園の先生ならではの七夕観が興味深いものでした。四季折々の行事を子どもたちとどのように迎えるかという視点は、他の職業にはないものでしょう。

最後は、お作法の時間の見学です。この日の附属幼稚園の様子は幼稚園のブログでも紹介されています。ぜひ御覧ください。園の日々の様子が紹介されている素晴らしいブログです。

幼稚園見学に向けて

次週6月19日の実習基礎セミナー授業における附属幼稚園見学に向けての準備が進んでいます。1年次学生は、6月の見学、9月〜11月のプレ実習を経てから2月の実習となります。目的意識を明確にするための事前レポートの作成、子どもと向き合うための適切な服装、心構えなど、様々な準備です。6月5日授業では、事前レポートの作成や、服装の準備等の指導がありました。

6月12日授業では、レポートの提出、服装の確認が行われ、昨年にひきつづき、こども学科卒業生で、附属幼稚園の先生として活躍している名倉先生からの話がありました。

 

名倉先生からは、見学のポイントとして、おもちゃの種類、担任の声がけ、部屋の様子の年齢別の違いなどが挙げられました。特に声がけは大事なので注目してほしいとのことです。自分の人生経験・人間力を活かすようにすることが、人を教育するときの本質になること、幼稚園実習の前に見学があることを有意義に使い、プレ実習での実践、その後の実習へとつなげてほしいことなど、学生への貴重なアドバイスもありました。

1年次学生から、着ているTシャツについての質問があり、実はこれにも深い意味があることがわかり、幼稚園の先生の仕事の奥深さを教えてもらいました。名倉先生、ありがとうございました。

こども学科SDGs宣言

東大阪大学こども学部こども学科SDGs宣言です。
こども学科が目指す人材育成、学科教員の授業や
研究がどのようにSDGsに貢献するのか、ブログで
順次お伝えします。

カレーライス 着替え・アイロン 車いす おはし・鉛筆 生活支援

令和最初の投稿は、1年次の実習基礎セミナー科目の授業風景からお届けします。

   

 

いろいろな場所でやっていますが、全て同じ授業時間中に撮影したものです。少人数ゼミに分かれて学んでいます。この日の授業は、生活支援の体験です。施設実習を学ぶ学生が苦労するのが、生活支援です。これまで、保護者の方にやってもらっていたようなことを、自分ができるようにして、実習にのぞまなければいけません。

 

この時間は、小学校や保育所も想定して、様々な体験をしました。①教室の子どもへの挨拶のしかた、②乳児の着替えやオムツ替え、③車椅子の使い方、④アイロンがけ、⑤子どもの見本となるおはしや鉛筆の持ち方や蝶結びのやり方の確認、⑥調理の基本(カレーライスの作り方を知っているかの確認)、⑦掃除の基本、を少人数ゼミのグループ単位で順番に経験しました。

来週の授業時間も使って、7つ全てを体験し、自分の日常をどのように変えて実習に備えるかを考えます。

平成最後の日に今年の4月だけの振り返り

平成最後の日になってしまいました。

平成2年に大学に入学した筆者にとって、平成は家族(同じ家に住んでいる人)の人数が6→1→2→3→4と変化した時代でした。住所も何度か変わっています。昭和はずっと家族の人数が6で(5の時代がありましたが、記憶にはありません)、住所も同じでしたから、変化のない時代だったと言えます。

世の中、平成の振り返りで溢れていますが、このブログでは、この4月だけを振り返ります。昨年も、4月にブログの更新を怠り、月末にまとめてお伝えしています。今年はそうはなるまいと気をつけていたにもかかわらず、同じことになってしまいました。なかなか人は変われないものです。

それでは、4月の振り返りです。

  • 新しい学生を迎えました

4月の楽しみは、新しい人との出会いです。今年のこども学科は新しい教員を迎えておらず、新しい学生との出会いへの期待が大きい年でした。オープンキャンパスや入試で見たことのある学生もいます。見たことのある顔を入学式で見かけるのは嬉しくなるものです。

  • 宿泊研修に行きました

4月11日と12日は1年次学生の宿泊研修です。これまでにないメッセージ性の強い研修にしようということで、教員一人ひとりが新入生に対して自分の思いをぶつけてみました。どの教員も、自身の体験に基づいた、自分にしかできない話をしました。一人ひとりの話は短くても、10人以上の先生が話ますから、かなり長い時間になりましたが、新入生はきちんと聞いてくれていました。私達もそれに応えなければいけないという思いを強くしました。

3年次学生2名と4年次学生2名を迎え、新入生によるインタビューを行うという企画も行いました。最初の挨拶ではやや固さが見られた先輩も、インタビューでは、自分の思いを後輩にきちんと伝えていました。

研修は、夕食後も続き、翌日のバーベキューまで充実したイベントとなりました。

  • 「大学で学ぶ」と「キャリアを考える」を担当しています

こども学科だけの取組ではありませんが、1年次必修科目「大学で学ぶ」、2年次必修科目「キャリアを考える」では、学生が様々なテーマに対して論じる練習をしています。日本の作文教育に染まってきた学生を、論文の世界に導くために重要な科目です。今年から、筆者も担当の一人になりました。学生にとっては、添削者が増えたことで、様々な意見をもらうことができるようになりましたし、私にとっても学生の新たな一面をみる良い機会となっています。両科目の様子も、今後このブログでお知らせします。

以上、4月の振り返りでした。

令和の始まりがもうすぐそこです。