【Prerelease】「教育DX」推進させます

こども学科における「教育DX」の推進についてお知らせします。


近年,情報技術が目覚ましい勢いで進展しています。現在の教育界は,激動・激変の時代と言われています。特に,教育界への情報技術の導入は,それらを象徴するものとなっています。かなり前には,「IT教育」と言っていたものから,「ICT教育」へと進展しました。2019年12月からは「GIGAスクール構想」,2021年6月からは「データ駆動型GIGAスクール構想」へと移行しました。そして,現在は,科学的データを基に,エビデンスに基づいた教育(EBE)やエビデンスに基づいた政策立案(EBPM)を確立させ,ICTにより教育にイノベーションを起こさせる「教育のデジタルトランスフォーメーション(教育DX)」の推進が求められる時代になりました。

大学教育の教育DXを進展させるため,「Plus-DX」👉Click などが進められています。また,教員養成に焦点を当てた,教育DXの取り組みも見られます👉Click。そのような動向の中で,最近,特に話題になっていることに,OpenAI社が開発した「ChatGPT」や,Microsoft社の「Bing AI Chat」のインパクトに代表される,「生成系AI(生成AI,生成型AI)」と呼ばれるAIの存在です。

 
©OpenAI,Inc.                    ©Microsoft

こども学科における教員養成を担当する教員として,これらの動向に目を背けるわけにはいきません。しかし,生成系AIの現状には,問題点も多くあることは否めません。課題と可能性が共存しているのが現状です。また,それらを活用する前提として,AIリテラシーの涵養が大切であることは勿論です。単に生成系AIを使用するということではなく,得られたデータを基にして,教育にイノベーションを起こすことができるよう,教育活動に新たなツールを有効に活用して行きたいと思っています。これらのことを含めながら,次の課題の取り組みを実施して行きます。

【課題①】:サステナブルな環境問題を考える
「水と環境」という授業で,SDGsの実現を目指す目的のため,環境教育分野の課題について,生成系AIを活用しながら解決策を探求する課題の取り組みを体験してもらいます。どのような案や,取り組みに対する感想を持ったのかは,このBlogで報告します。

【課題②】:いのちを大切にする心を育む
「脳と心」という授業で,こども学科のキャッチフレーズ「育もう いのちを見つめる やさしさを」について深く考えてもらうため,生成系AIを活用しながら考えを深める課題の取り組みを体験してもらいます。この授業は,高大連携教育として,附属高校の3年生も大学生と一緒に受講します。脳の構造・機能の概要を講義する一環として,人工知能(AI)の概要・現状・課題を知ってもらうと共に,上記の体験に取り組んでもらいます。どのような考えや,取り組みに対する感想を持ったのかは,同様に,この学科Blogで報告します。

教育活動における生成系AIの取り扱いをどのようにするのかは,積極的に活用するから,全面的に禁止するや,様子を見るなど様々な対応になっています。問題点があるから活用しないというスタンスでは,現在の教育界の動向に付いていけなくなります。問題点があることも理解しながら,有用な活用を探求できる人に育ってもらえるよう,学生(附属高校生も含めて)を育てていきたいと思います。牽いては,それらのことを理解して,小学校での授業を担当できる教員養成に繋げていきたいと思っています。

先ずは,上記の取り組みを通して,こども学科における「教育DX」の推進に務めていきます。そして,目標は高く,教員養成の教育DXで日本の先端に立てるよう務めていきたいと思います。