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近畿農政局 出張講座「食育の推進をめぐる状況と食品の安全性について」

実践食物学科1年生のキャリア教育科目「社会人になるにはⅡ」において、農林水産省 近畿農政局 消費・安全部 部長の椎名 正 様を講師にお迎えし、食育の推進をめぐる状況と食品の安全性について学びました。

今回の講義内容は以下の通りです。

1.食育の推進をめぐる状況
 食育、知ってますか?
 食育の推進
「令和2年度食育白書」
  みどりの食料システム戦略

2.食品の安全性について
  食品の安全・安心とは
  「リスク管理」と「危機管理」
  食品安全行政について
  食品表示の適正化の確保に向けた取組
  米穀等の適正、円滑な流通に向けて

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食のプロを目指す栄養士および製菓衛生師コースの学生は知っておきたい内容ばかり!

前半は、令和3年度に策定された第4次食育推進基本計画の概要や「令和2年度食育白書」からみた食育推進施策の具体的取組、そして近畿管内の食育の取組事例食育推進をめぐる状況みどりの食料システム戦略の概要を学びました。

後半は、食品のリスク管理食品安全行政を中心に学び、食品の「安全」と「安心」の違いといった、普段何気なく用いている言葉をより深く理解しました。

SDGs、6次産業化、食品ロス削減 ――。

現代の日本社会でホットなトピックも教わるとともに、Z世代に属する学生の皆さんへの期待の大きさも伺えました。
ソーシャルメディアのネイティブ世代であるZ世代ならではの画期的なアイデアもあるはず✨

椎名様の言葉にあったように、食品ロス削減のために、販売期限の迫った商品を積極的に選ぶ「てまえどり」も今すぐに私たちも取り組めそうなことですね。

特定の食品ばかり摂取するのではなく様々な食品を口にして健康リスクを減らしましょう!

出張講義の様子は,近畿農政局の「近畿フォトレポート」にも掲載されました。
本日は大変貴重なお話をありがとうございました。

卒業後のキャリア -栄養士×短大-

実践食物学科2年生の「社会人になるにはⅡ」の講義で,本学実践食物学科(旧:健康栄養学科)を卒業した実習助手の松本先生が,卒業後のキャリアとワーク・ライフ・バランスについて話してくださいました。

卒業後に実務経験3年以上を経て,管理栄養士国家試験にチャレンジした時の体験談や,職歴,そして本学の実習助手に着任した経緯など。

いつも笑顔でテキパキと実習助手を務めている松本先生ですが,仕事と家庭の両立に悩みつつも,一歩一歩着実に自身のキャリアを形成歩している様子が伝わってきました。

本学卒業生である先生の話を伺うことで,10年後の自分の姿を振り返る好機となったのではないでしょうか。
本日は貴重なお話をありがとうございました。

新型コロナウイルス感染拡大環境下の学習環境および就職状況

対面授業が6月から開始して以来、あっという間に前期が終了しました。
8月24日(月)にアドバイザー指導教室を開催し、前期の成績発表を行いました。

ひと段落ついた今、2年生栄養士コースのアドバイザーとして,これまでの状況を簡単に振り返りたいと思います。

今年度は4月から5月末にかけてオンライン授業を実施するという、今までに無い環境下におかれました。
2年生に関しては、パソコンを必携化して日ごろからICT教育を行っていたため、思ったよりもスムーズにオンライン授業を導入することが出来ました。
Zoomで講義や実習説明を行い、オンラインによる課題提出を行うことで、できる限り栄養士教育の水準を保つように努力をしてまいりました。

アドバイザーとして心配だったのは、就職活動中の学生の動向です。
そこで5月半ばにZoomを活用した面談を実施し、全員とモニター越しで顔を合わせました。
体調や就職活動状況など、少しは学生の不安の解消に役立ったようでうれしく思います。

6月に対面授業が開始してからも、Google Classroomを活用した学習体制は継続しつつ、対面授業ならではのメリット(質問・相談がしやすい、実体験ができる等)を意識した教育を学科の教員で模索しました。
同じ日にオンライン授業と対面授業を混在させて矛盾が生じない調整を行う必要はありましたが、「オンライン授業の日は効率良く自宅で学習する」
「対面授業の日は密を避けながらクラスメイトと一緒に学ぶ」
など、メリハリのある学習環境を学生に提供できるように腐心しました。

応用栄養実習で作成した高齢期の献立。 今年も「なにわの伝統野菜」を使用しました!

たとえば、献立作成などは自宅のパソコンでも考案が可能です。
説明はZoomでon timeに実施し、その後は各自で献立を作成しました。

そして、教員の添削を受けた献立に基づき、対面授業時に密にならないように調理実習を行う、といった具合です。

マスク着用指導や手指のアルコール消毒指導も、学科教員全員で取り組みました。
口うるさいとは思いつつも、健康を損なっては元も子もありません。

対面授業開始後に一番多かった相談内容は「就職活動の進め方」です。
Google Classroomを活用して、キャリアサポートセンターから頂いた栄養・調理系求人情報は送っていたものの、「参加を予定していたセミナーが中止になった」「行きたい企業の会社説明会が延期になった」という不測の事態が発生したため、例年ならば内定を得ているような行動力のある学生も、“どう活動して良いか分からない…”と困り顔でした。

マイナビによる就職マナー講座風景。密にならないよう、大講義室で開催しました。

「WEB会社説明会」「WEB面接」など、新たな就職試験のスタイルが登場し、教員も一緒に困り顔に…。

そんななか、キャリアサポートセンターのサポートを受けて、マイナビによる就職活動の新マナー講座が開催されました。

本社が東京の企業だったせいでしょう。
このご時世を受けて、最終面接ですらZoomだった学生もおりました。

その後積極的に就職活動を行う学生が増加し、栄養士職を中心とした内定報告が届くようになりました。
専門職の底力を感じるとともに、コロナ不況もささやかれているこのご時世に安堵の笑みを浮かべて内定報告をしてくれる学生の姿を見られる嬉しさがそこにあります。
そして本日、新たに保育園栄養士の内定報告を頂きました!

これから卒業後の進路に向けて活動する学生も、学生生活最後の夏休みを満喫する学生も、元気に無事で過ごして欲しいと教員一同願っております。

学生最後の良い夏休みを!

卒業後のキャリア -栄養士×中学校(家庭)教諭-

12/24(火)で年内の講義が終了し、年の瀬も押し迫ってまいりました。
今年度も様々な卒業生が卒業後のキャリアを後輩に向けて語ってくれましたが、現役の中学校(家庭)教諭として活躍している卒業生を招聘した回を振り返りたいと思います。

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11/28(木)3限目「社会人になるにはⅡ」(2年生)の講義に卒業生を招聘しました。

2013年3月に健康栄養学科(現:実践食物学科)を卒業した原田綾奈さん(大阪市内中学校勤務)をゲストスピーカーとしてお迎えし、中学校(家庭)教諭までの足跡や実際の仕事内容などについてお話を伺いました。

原田さんは、本学を卒業後に食育に力を入れている4年制大学に編入学しました。
2年間の更なる学びを経て、夢だった中学校(家庭)教諭の道に進み、現在に至ります。
2018年には見事大阪市の教員採用試験に合格!

原田さんは本学在学中に5つの資格(栄養士,栄養教諭,中学校(家庭)教諭,フードサイエンティスト,社会福祉主事任用資格)と124単位を取得して卒業しました。
編入学先の大学の卒業必須単位が126単位だったことからも、いかに多忙な2年間を本学で過ごしたかが良く伝わるエピソードですね!

「家庭科の先生は1人」という環境の中学校が多い中、「横のつながり」を大切にしているそうです。
研修会に積極的に参加し、学んだことをすぐに取り入れるよう心がけているとのこと。
今回作成してくださったスライドも、ユニバーサルデザインのフォント(UDデジタル教科書体NP-R)で作成されており、文字が読みやすいものでした。

現在中学3年生の学級担任を受け持っており、学級運営に日々奮闘している様子も話してくれました。
現場ならではのエピソードの数々に、後輩たちは大いに興味関心を寄せておりました。


授業後は、原田さんが学生時代学んだ懐かしい教室でインタビューを行いました。
中学校(家庭)教諭への熱い想いや夢など、様々な話題が広がり、楽しいインタビューとなりました。

「すべての生徒に家庭科を教えているので、どの卒業生が遊びに来ても顔がわかるのがうれしいですね」

そう笑顔で話す原田さんの様子に、中学校(家庭)教諭としてのやりがいや充実を感じました。

最後に、後輩からの質問すべてに丁寧に回答してくださったプリントも頂きました。見やすい文字でびっしりと書かれており、原田さんの優しくまじめな人柄が表れておりました。

原田さん、この度はお忙しい中ありがとうございました。

日本の食料事情と6次産業の展望と食育について学びました

実践食物学科1年生のキャリア教育科目「大学で学ぶⅡ」において、農林水産省 近畿農政局 地方参事官(大阪府担当)の松田様を講師にお迎えし、日本の食料事情と6次産業の展望と食育について学びました。

近畿農政局 地方参事官(大阪支局長)松田様

今回の講義内容は以下の通りです。

1.日本農業の情勢
2.日本の食料自給率
3.食品ロス
4.農業の6次産業化と地産地消
5.食育
6.その他の話題

食のプロを目指す学生にとって、知っておきたい内容ばかりです。

栄養士は食材の「調理」を、製菓衛生師は菓子の「製造」を行います。

それらの食材は、農業生産者の手によって収穫されて市場に流通しています。
そのため、農業や食料に対する理解を深めることは、食に携わる専門職にとって非常に大切なことです。

日本農業の情勢や食料自給率等の推移、食品ロス問題など日本の食料事情について理解を深めました。
また、食料自給率・食料自給力の維持・向上のためにできることなども、今回の講義内容を踏まえて各自で考えるレポート課題にも取り組んで頂きました。
そして、地産地消や食育など、普段の授業でおなじみの内容も、日本の農業の発展にどのように繋がっているのか、改めて考える良い機会となりました。

また、学科の講義で中々耳にする機会のないワードも。
スマート農業、SDGs、6次産業化、CSF ――。
社会でホットなトピックも教わりました。

松田様の結びの言葉にあったように、今年の年末年始は食品ロスの削減を意識して食事を楽しんでくださいね!

近畿農政局の皆さま方、貴重なお話をありがとうございました。