月別アーカイブ: 2016年12月

職業人に学ぶ-堺打刃物 認定伝統工芸士 味岡知行先生-

包丁といえば、栄養士の大切な仕事道具の一つ。
堺打刃物伝統工芸士の味岡知行先生を講師にお招きし、この道50年以上の職業人としての姿勢を学ぶとともに、包丁の手入れの仕方を学びました。

社会人としてのスタートはサラリーマンだったものの、家業を継ぐべくこの道に入った味岡先生。
電車の設計技師として仕事をしていた時、学校で学んだ理論と仕事の実際の違いについて実感したとのこと。その一例として、「寸法公差」を挙げられました。
「寸法公差」とは、図面の寸法に対して許される誤差の範囲のこと。例えば、50mmという仕上がり寸法に対して、「49.9mm~50.1mm」の範囲で仕上げるといった幅(±0.1mm)を決めておくのです。なぜなら、金属部品を寸分の狂いもなく50mmで作るのは難しいからです。

家業を継いだ後は、堺打刃物職人としての道を歩むことになります。
父親の背中を見て修業していたものの、息子に腕前を超えられたと感じた父親が刃物職人としての引退を決意したのだそう。そのくだりをお話になった後、そっと目の縁の涙を拭われました。

今は長年に渡って培った技術を伝承するべく、弟子の育成に力を注いでいるそうです。
“人育て”の難しさ、そしてコツは、どの職業にでも共通することでしょう。

先生が出演しているDVDで包丁の歴史、研ぎ方について学んだあとは、いよいよ実習です!

味岡先生が研いで、お弟子さんが磨いてくださった包丁を、砥石で砥ぎました。すると、新聞紙がスーッと切る事ができるように!

冨田先生や松井先生も一緒に、砥石の使い方や包丁の切れ味の確かめ方を教えてくださいました。

手を添えてもらいながら、学生も機械を用いた包丁研ぎ・磨き作業にチャレンジ!
こんなに錆びて刃こぼれしていた包丁が、見事に復活!
新品同様の輝きと切れ味を取り戻しました。

実際に、大根やキャベツを切ってみた学生から、「こんなにスーッと野菜が切れるなんてビックリ。切るのが楽しい!」と、感動の声が次々とあがりました。

多くの学生が自宅から切れ味の悪い包丁を持参し、見違えるように切れるようになった包丁を喜んで持ち帰りました。

2回に渡り、講義・実習をありがとうございました。

臨地実習報告会 2016

本日、学外実習合同発表会を行いました。

2年生は11月に臨地実習を終え、成長して帰ってきました。来年の1年生のために、イメージし辛い臨地実習がどのようなものかを各実習先に分かれ、パワーポイントを用いて発表を行います。実習先までの行き方や実習内容、行った際に気をつけるポイントなどを分かりやすく説明します。

皆さん真剣に聞き、来年に向けてしっかりと学んでいます。

各実習先の発表が終わると1年生は合同発表会で学んだことや、気づいたこと、感想などを指定の用紙に記入。先輩方への質問も多く積極意的な姿勢をみせていました。

2年生、発表お疲れさまでした。しっかりと準備を行っていたので非常に分かりやすく説明ができていました。

次は1年生です。来年に向けて日頃からしっかりと学び、それぞれの学外実習をよりよい実習にしましょうね!

スポーツ栄養 ~ランチタイムクッキング①~

山下ゼミではスポーツ栄養に関する研究をしています。

運動した後、家に帰ってからも作る事ができる“手軽な夕食”をテーマに献立を考えます。

アスリートは瞬発力を高めるため筋肉をつける必要がある事や、陸上部の方の中に減量や体重を気にしている方もいらっしゃるという事で、高たんぱく、低脂質になるよう目標を設定しました。

本番に向けてレシピ考案

本番に向けてレシピ考案

献立が決まったところで本日、東大阪大学女子陸上部にお越しいただき、お昼休みの時間を使ってレシピの提案を行いました。

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ランチタイムクッキングへようこそ!

今回は時間の都合上、メイン料理のみご紹介。

そして試食会を行った結果大好評でした!

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次回、2回目も行いますので、お楽しみに!

2016年度第1回東大阪大学・外国語弁論大会!

2016年度第1回東大阪大学・外国語弁論大会を開催しました!

東大阪市は大阪府下で2番目に外国籍住民の多い市であり、本学の国際交流活動の一環として執り行いました。参加資格は東大阪市在住及び在勤・在学の方です。日本語部門と外国語部門(英語・中国語)があり、国際交流に関する内容のもので発表は3分以内。また、発表後審査員による1分間の質疑応答に日本語で答えます。

実践食物学科からは外国人お料理自慢大会で金賞を受賞した王君が参加しました!

目指すは2冠です!!

王君は「料理でつなぐ日中の架け橋」をテーマに、いつか自分の店を持つことやアルバイト先の居酒屋さんでお客様の笑顔を見てやりがいを感じて日本の人々とつながりを持ちたいと考えるようになったこと、給食のアルバイトで栄養にも関心を持ったことをしっか

りとした口調で発表しました!

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質疑応答ではいくつか質問をいただき、しっかりと答えていました。

さぁ、いよいよ結果発表です!!

気になる結果は・・・

…。

 

 

なんと、王君が1位に輝きました!!

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おめでとうございます!!!

これからも勉強を続けて日中をつなぐ架け橋になってくださいね!!

 

 

公開講座実施報告 2016

本日、松井欣也先生による公開講座「災害時における食と健康~救荒食としての昆虫~」が開催されました。

本講座では、実態調査から見えてきた避難所における問題点や、実際に被災地に足を運ばれ、ボランティア栄養士として現地でご活動された貴重なお話に加え、もしもの時に役に立つパッククッキングや救荒食(昆虫食)の試食会も実施いたしました。

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パッククッキングでは手軽に簡単にできる調理方法をご紹介。

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ポリ袋に食材を入れて湯銭で火を通したり、ポットのお湯に浸けこむなど、普段の料理とは全く異なる方法で調理されています。食材があれば水もいらないので、避難所で起こりやすい健康被害の一つである不足しがちな栄養素を補う事に少しでも役立つのではないでしょうか。

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汚れた水でも大丈夫!

そして試食会。

中でも大好評だった「ひじきご飯」のレシピをご紹介いたします。

★パッククッキング教会 阿部 進氏 たいとう栄養士会

「知って得するパッククッキング」“レシピ集” ~災害時、介護食、一人の食事~

http://www.city.taito.lg.jp/index/kurashi/kenko/kenkozukurijyoho/boshu/eiyousikai.files/287.16.pdf

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ご参加くださった皆さんの中には地域の方や当学科の学生、現職の教員の方、かつて栄養士でお勤めになられた方もおられ、「実際の災害時の話が聞けて良かったです。」「あらためて災害に対する食の大切さに気付きました。」「災害における栄養士としての自分の役割りについて考えさせられました。」等のお声をいただきました。

続いて、昆虫食の試食会では、食用の昆虫で作られた缶詰やせんべいが出されました。

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左から「いなごの甘露煮」、「はちの子の佃煮」

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「はちの子せんべい しょうゆ味」

見た目に抵抗がある方もいらっしゃいましたが、ご試食された方からは「思っていたより美味しい」と言う感想が多く、「是非もう一度講義していただきたい」や「長期的災害時に備える事も大切だと痛感した」などのお声もいただき、大盛況に終わりました。

本講座に遠い所からお越し下さった皆様、いつも受講しに来てくださる皆様に感謝申し上げます。