タイは1960年代以降、急速に経済成長を遂げましたが、農村では都市部との収入格差や貧困問題が生じました。タイ政府は、貧困層の収入源確保と農村の自主自立と潜在能力の活性化を狙いとして、一村一品運動を始めました。(One Tambon One Product,略してOTOP) 各村に最低でも一種類の主要製品を持たせたいという考えです。
驚いたことにこの運動は、大分県で1979年に提唱された一村一品運動がその始まりです。発祥の地は日本だったのです。
Tambonは村のことでタイには7000以上あります。それぞれの村の伝統を守るため、その地域の天候気候や地勢にふさわしい製品を作り、職人の技術を伝承し、一品目を守ることを目的としています。そしてOTOPの印がその信頼を保証します。
現在、全国7,394の村の28,934品目にわたるOTOP製品があります。大部分は手工芸品、インテリア雑貨、ギフト製品です。そのほか食品(にごり酒、ドライフルーツなど)、農産物(果物、花、お茶など)、服飾品(手織りの布、既製服)もあります。
村で撮った写真です。洋洲君、孫さん、陳君ができたての花を手に持っています。(もっとくっきり写っている写真誰か持ってませんか。大矢に送ってちょーだい。入れ替えたいから。)
私たち東大阪大学アジアこども学科のグループは、アユタヤに入ってすぐの村を訪れ、木を乾燥させて作る造花の制作現場を見てきました。20㎝ぐらいの丸い木をまるで大根のように薄く「かつらむき」にし途切れないように長く長くつなげていきます。それを花弁にして造花を作ります。制作現場は大矢の動画カメラに入っており今お見せできないのが残念です。